「実家の母をどうにか片づけられるようにしてあげたいのですが…」
「妻にレッスンを受けてほしい」
片づけが進んでくると、どうしても気になるのが、家族のモノではないでしょうか。
日ごとにスッキリとしてくる自分の部屋と家族の部屋を比べて、イライラが募っていく…。
せっかく片づけが終わりに近づいていても、どこかスッキリとしない気持ちを抱えてしまいますよね。
実は、こんまり流片づけメソッドで「ときめき」を基準にモノを選んできた人だからこそできる、対処法があるのです。
この記事では、「夫のモノがどうしても気に入らない」と不満を募らせたYさんの体験をもとに、家族のモノにイライラした時の対処法をご紹介いたします。
夫のモノが受け入れられないYさんの体験談
こんまりさんの片づけレッスンもそろそろ終盤をむかえようとしていた頃、Yさんから「夫のモノがどうしても気に入らないんです…。」
とため息交じりに相談があったそうです。
Yさんから見たら「要らないモノだらけ」というご主人の空間には、プラモデルや戦国武将のフィギュア、江戸城や大阪城のミニチュアなど、ご主人の趣味のモノがゴチャゴチャと並んでいました。
ナチュラルですっきりとしたインテリアが理想のYさんにとっては、ご主人の好みを受け入れることが難しかったのです。
ご家族の好みが自分の理想と異なるということは、どのご家庭にも少なからずあると思います。
そこでこんまりさんは、Yさんにある課題を提示しました。
家族のモノが気に入らない時は、とことんそのモノと向き合う
「気に入らないものは視界に入れない、気にしないようにするのが原則です。
それでも、どうしても気になってしまうものは、あえてそのモノに最低1分間触れて、見つめ続けてみてください」
最初は触れるのも面倒に感じていたYさんですが、1分間いろんな角度から、「よくわからない夫の趣味のモノたち」を見つめていると、
「このお城、こんなに細かいパーツで出来ているんだ!」
「この戦国武将の名前入りTシャツを着るとどんな気分になるんだろう?」
と少しずつ、そのモノ自体と向き合うことができるようになりました。
この時点で、「よくわからない夫のモノ」と比べると拒否感はグッと半減。
1分間も眺めてみれば苦手意識はたんなる「思い込み」だったことに気づき、パートナーの好みを受け入れられるようになってきたそうです。
そして最後には「これが夫をときめかせてくれているモノなんだ。ありがとう。」
という気持ちで、フィギュアやプラモデルを見られるように変わっていきました。
どうしても無視できないほど気になるときは、一度触ってみて、とことん向き合ってみることが大切なのです。
もちろん、どうしても触れないモノや触ってほしくないモノは無理して触らなくても大丈夫です。
人の好みを好きになる必要はありません。
受け入れられるようになれば、それで充分なのです。
何より、あなたのモノも、あなた以外の家族のモノも、「お家」という大きな存在から見れば、みんな等しく「お家の子たち」です。
全てを受け入れてくれているお家という存在から見れば、あなたのモノも、家族のモノも、大きく変わらないかもしれません。
家族それぞれに、自分だけのスペースを作ろう
一緒に暮らしている家族であっても、各自のスペースをある程度区切ることは必要なルールです。
まずは「ここからここは、自分だけのときめくスペース」と決めて、各自の自由に使えるスペースを区切りましょう。
区切った後は、家族がそのスペースをどう使おうが気にしないでください。
「自分以外の家族のときめくスペース」も、あなたのときめくスペースと同じように大切にすることを心がけてみましょう。
そして、家族がちょっとでも片づけをしたら、とにかく心から褒めましょう!
片づけは自然に伝染していくものですが、押し付けようとすると、なぜか拒絶されるものです。
「北風と太陽」の物語の「太陽」のように、家族の片づけをあたたかい心で見守ることが、家族が片づけたくなる一番効果のある方法なのです♪