「家事の動線を考えて収納をつくりましょう」

ちょっとマジメな収納本に出てくるこのフレーズ。

行動動線を意識して使いやすさを重視した収納づくりの考え方は、決して間違ってはいませんし、実践されてる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、収納がうまくいかないと悩まれているのであれば、行動動線を無視してみましょう。

なぜなら、せっかく片づけた収納をキープするためには、行動動線よりも優先するべきことがあるからです。

この記事では、リバウンドしないためのシンプルな収納のコツをご紹介します。

収納では「出す手間」より「しまう手間」を省く

モノが散らかってリバウンドする原因は「元に戻せない」から。

つまり、使うときの「出す手間」より、元に戻す「しまう手間」を省くことが大切です。

多くの人が使うときの「出しやすさ」を基準に収納を考えてしまいがちですが、実はこれが落とし穴。

使うときは、目的が明確にあるので「出す手間」はあまり気になりません。

しかし、「しまう手間が面倒」だったり「しまう場所がわからない」状態だったりすると、いとも簡単に部屋は散らかり始めてしまうのです。

なにより、「行動動線を考えて収納を考える」のって、結構難しくないでしょうか?
片づけがあまり得意でない方ならなおさらです。

ですから、行動動線に合わせた複雑な収納を考えて片づけの手が止まってしまうより、行動動線は無視して、どこに何があるかわかりやすい、シンプルな収納をつくりましょう

「手の届く範囲にモノがあった方が便利」は本当?

実際の事例も見ていきましょう。
こんまりこと近藤麻理恵がレッスンをしたお客様のNさんのお家では、こんなことがありました。

ご自身の片づけを終えたNさんが、ご主人のモノを片づけ始めたときのことです。

「彼は本でもリモコンでも、手に届くところに置いていないと嫌なんです」とおっしゃるNさん。家の状況を見てみると、ご主人のモノが、いたるところに点在していました。

玄関にはバッグ、洗面所には下着と靴下、本棚以外の場所にも積み重なる本。
ご主人のモノが、いたるところに分散された状態でした。

そこで、ご主人のモノを、本人が使用しているクローゼットに「一点集中収納法」でまとめて収納をしてみました。

「使う場所に置いておくのが好きなので、不機嫌にならないかしら」とNさんは不安そう。
しかし、Nさんの夫は「変えたら変えたで収納してある場所に取りに行くだけだから」と、すんなりと受け入れてくれました。

その後Nさんは、ご主人の下着と靴下も洋服と同じクローゼットに一緒に戻せるようになり、家事の手間が減ったと喜んでくださいました。

ご主人も「収納場所が一か所に決まっていることで、元に戻すのが楽になった」と言い、シンプルな収納は大好評だったそうです。

動線に合わせて収納をつくるより、「しまう手間」を省いたシンプルな収納が大切なことはおわかりいただけたのではないでしょうか。

収納では使用頻度も気にしない

家事動線や行動動線と同様、使用頻度もさほど気にする必要はありません。

もし気にするとしても、使用頻度は高いか低いかのどちらか。
手が届きにくい収納場所には使用頻度の低いモノを置こうかな、という程度で大丈夫です。

はじめからしっかりと決める必要もありません。
引き出しの中であれば、使っているうちに使用頻度が低いものは奥に、高いものは手前にと自然と調整されていくものです。

モノの定位置を決めることは大事ですが、なにも一発で収納場所を確定させようと頑張らなくて大丈夫です。

まずは同じカテゴリーのモノを集めて収納をつくってみる。
生活してみて、気になるところは変えてみる。

それでいいのです。
カテゴリーごとにシンプルな収納をつくったら、あとは使いながらいくらでも調整可能。

まずは気軽に、シンプルな収納づくりを楽しんでみましょう!