順調に進んでいるはずの片づけ中に、ふと訪れる不安な瞬間。
たしかにモノは減っているのだけれど、収納場所が決まらない。
それどころか、逆に部屋が散らかってきているような‥。
多くの方が抱くこの不安は、気のせいではありません。
でも、まったく心配はいりません。片づけ祭り中の部屋は散らかって当然なのです。
むしろ、部屋をスッキリさせたいからと、ときめきチェック中にすぐに収納してしまうと、落とし穴にはまることになってしまいます。
この記事では、片づけ祭り中はすぐに収納を決めずに「仮置き」にするべき理由を、近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法2 改訂版』より抜粋してご紹介します。
こんまりがはまった「すぐ収納」の落とし穴とは
今でこそ「片づけ祭り中は散らかって当然」と言うこんまりさんですが、かつてはこの「片づけ祭り中に余計に部屋が散らかってしまう」問題に長い間悩んでいたそうです。
特に小物類はカテゴリーが多いので、片づけ中の部屋はあっという間にごちゃごちゃしてきます。
ときめくモノを選んだら、ついついすぐに収納したくなってしまいますが、じつはこれこそが落とし穴。
文房具を選び終わればこの引き出しに、工具類を選び終わればこちらの納戸に。
そんなふうに都度ササッと収納すればお部屋はすぐにスッキリするし、片づけが着実に進んでいる感じがしますよね。
でも実際はというと、小物のカテゴリー分けは、すべての小物を選び終えないうちは完成形の見通しがつきにくいのです。
「このカッターは『文房具系』というより『趣味の彫刻系』だな」と新たにカテゴリーを作りたくなったり、「このカイロはさっき収納した薬類に近いかも」と後から思い直したり‥
そうすると一度収めた引き出しがあふれてくるわ、気づけば思い切り収納が分散しているわで、結局すべてリセットしてカテゴリー分けを考え直すことになることも‥。
そんな失態を何度か経験した結果、こんまりさんが理解したことは、「収納は最後にピタリと決まる」ということでした。
片づけ祭りを終えるまでは、「すべての収納は仮置き」
結局、すべてのモノを選び切ってしまうまで、自分の持ちモノの総量もカテゴリー分けも本当の意味ではわからないのです。
だから、ときめきで小物を選んでいるうちは、収納場所を完璧に決めようとはしないこと。
とにかく同じカテゴリーのモノは一か所に集めることだけを気にしながら、片づけ祭りの最中は、すべての収納は仮置きだと思って、先にどんどん進んでいくのが正解です。
具体的には、ときめきで選んだモノを「文房具類」「薬類」などのカテゴリー別に分けて、それぞれを空き箱などにいれておきます。
この時のポイントとしては、必ず「箱」に入れること。
紙袋やビニール袋などの袋に入れてはいけません。
なぜなら、袋に収納すると、残したモノの量がわかりにくくなるから。
仮置きとはいえ、収納した時の完成形をあらかじめつくっておくことが大事なのです。
収納は最後にピタリと決まる。それまでは気楽に柔軟に
選んでいる最中に「この爪切りはこっちのカテゴリーのほうがしっくりくるな」など気づいたら、どんどん入れ替えてしまってオーケー。
そして、すべての小物のときめきチェックが終わった時点で、できあがったカテゴリーごとにそのまま収納していけばよいのです。
小物のモノの量が多くて選びきるのに時間がかかる場合は、生活スペースを確保するために一時的に箱ごと棚の中などに収めてしまうのは問題ありません。
その時も、「すべての収納は仮置きだから、とりあえず」くらいの気楽さで大丈夫。
収納が最後にピタリと決まるのを楽しみに、それまでは「仮置き」で、どんどん片づけを進めていってみてくださいね!
(参考書籍:近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法2 改訂版』)