”衣類、本類、書類、小物類”と片づけてきたら、いよいよ最後は思い出品です。
なぜ思い出品が最後なのかと言うと、捨てる判断をするのが一番難しいから。
文字通り、思い出がいっぱい詰まっている、かつてときめいたモノたち。
それらを手放すと、大事な思い出さえも捨ててしまったような気がしますよね。
でも、思い出品の片づけは、過去を捨てる作業ではありません。
過去の思い出を、これからの人生に活かしていくために片づけをするのです。
つまり、私たちが生きているのは「今」なのです。
「過去」がどんなに輝いていたとしても、人は「過去」を生きられるわけではありません。
今をときめくことの方がずっと大事だと思いませんか?
ときめく“今”を生きるために、この記事では、最も難しいカテゴリーである「思い出の品」を片づけるための3つのコツのうちの1つをご紹介します。
それは、「実家を思い出の品の避難場所にしない」ことです。
それでは、早速見ていきましょう!
実家を思い出の避難場所にしていたAさんの例
「実家を思い出の品の避難場所にしない」と聞いて、ちくりと心が痛んだ方も少なくないのではないでしょうか。
学生時代のアルバムや手紙など、思い出の品は整理するのが難しいからと、実家に避難をさせたが最後、思い出の品を片づけるタイミングを失ってしまいます。
ここでは、まさに思い出の品を実家に避難させていた、近藤麻理恵のクライアントAさんのケースを詳しくご紹介したいと思います。
二回目のレッスンでAさんのご自宅へ伺った日のお話しです。
前回より明らかにモノの減った様子に、近藤麻理恵はAさんにこういいました。
「Aさん!頑張りましたね! 30袋くらいはモノが減ったのではないですか?」
するとAさんは満面の笑みを浮かべて、こう答えたそうです。
「はい!思い出の品は、ほとんど実家に送っちゃいましたから!」
皆さんは、実家に残した思い出の品を引き取りに行ったことがありますか?
多くの方は、「いいえ」と答えるのではないでしょうか?
そう、一度実家に送ってしまったら、その段ボールの封が解かれることはないのです。
実家のスペースは、「今」暮らしている家族のスペース
実はその後、なんと先程のAさんのお母さんが近藤麻理恵のレッスンにいらっしゃったそうです。
その時のお母さんの希望は、「自分だけのリラックスできるスペースがほしい」というもの。
お話を聞いてみれば、実家のお母さんのスペースは、Aさんの思い出の品に占領されているという状態になっていました。
実家で暮らすお母さんがくつろげる場所すらないという事態にようやく気が付いたAさんは、実家に送った思い出の品の封を開けて、ひとつずつモノと向き合って、ときめくモノだけを残すことに決めたのです。
思い出の品を片づけることは、過去に片を付けること
長い間封印したままだった段ボールの中からは、昔の恋人からの手紙や、学生の頃につけていた日記など、たくさんの思い出の品が出てきたそうです。
その一つ一つと向き合ううちに、片づけをしながら「あの時はありがとう」とようやく過去に向き合い、思い出の品を手放していきました。
Aさんのストーリーからもわかるように、思い出の品の片づけとは、思い出の品を手で触って、ときめかないモノに感謝して手放すことで、初めて過去と向き合えるものです。
片づけとは、ひとつひとつの過去に片を付けていくことでもあります。
もしかしたら、私たちも知らないうちに、今を大切にする以上に、過去に引きずられてしまっていることがあるかもしれません。
人生の次なる1歩に踏み出すために、思い出の品に向き合って、「今」ときめくモノだけを残しましょう。それは、「今」を大切に生きることにつながっています。
思い出の品を片づける3つのコツのうち、残る2つについては、別の記事で改めてご紹介いたします!