連載企画:「片づけで人生が変わる」を解き明かす⑥ 〜幸せを感じられる自分へ(髙木佐知子さん)〜

こんまり®︎メソッドによって “本当に大切なモノと出会えた” と語る人々を取材する連載企画:「片づけで人生が変わる」を解き明かす。第6回はこんまり®︎流 片づけコンサルタントの髙木佐知子さんをインタビュー。こんまり®︎メソッドの本質的な価値を紐解きます。


今回お話を聞くのは、三児の母である髙木佐知子さんです。こんまり流®片づけに取り組んだ2013年当時、子どもたちはそれぞれ、小学校と幼稚園に通っていました。

何気ない日常の中で頭を悩ませていたのは、広さ58㎡の狭い家の中で、一向に片づく気配のない、モノであふれた生活でした。

「料理家、栗原はるみさんのような素敵な暮らしがしたい」と、憧れや理想は描いていたものの、叶うことのない夢だとあきらめていたというのです。

高木さん

片づけや収納の作業自体は好きだったけれど、自分が目指すような憧れの暮らしには遠く及ばない状態でした。片づけの本もたくさん読んだけれど、書かれていることを試せば試すほど苦しくなっていく。自分にはやっぱり無理なんだと自己否定する気持ちだけが積もっていきました。

いつしか「理想なんて描いても苦しいだけ。だって叶わないんだから」と思い始め、子どもに対してもイライラするように。理想の暮らしの中で私は「素敵なお母さん」になりたかったけれど、どんなに頑張っても誰も認めてくれない。苦しい毎日でした。

そんな髙木さんの転機となったのは、2013年9月のことでした。図書館で借りた書籍『人生がときめく片づけの魔法』を読んですぐに「私がやるべきことは、ときめくモノを残す片づけだったんだ!」とスイッチが入ったというのです。

衣類からスタートし、書類、小物類、思い出品と、すべてのモノに対して順に「ときめくかどうか?」の判断基準で片づけを進めた髙木さん。2013年のうちに、全部の片づけを終わらせることができました。

高木さん

すべての片づけを終えると、目の前にはこれまで見えていなかった景色が広がっていました。私はずっと「ない」にフォーカスしていたんですね。毎日の暮らしが変わったわけではないのに、こんまり®メソッドで片づけを終えた私は、自分が幸せに囲まれているのだと感じられるようになっていました。

どんなに理想や憧れの暮らしを描いても、仮にそれが叶ったとしても、きっと幸せにはなれない。それが今ならわかります。幸せを感じられる「私」がいるからこそ、幸せになれるんです。目の前の「ある」に気づければ、もう最強じゃないですか?

そう話す髙木さんの笑顔には、とても軽やかな雰囲気が漂っていました。


今回のインタビュー取材の中で印象的だったのは、髙木さんの口から何度も「自己啓発」という言葉が出てきたことでした。

「幸せになりたい」という気持ちから、いつしか自己啓発本をたくさん読むようになっていたというのです。しかし、頭では内容を理解できたとしても、生活の中に落とし込めているかというと別問題。

そんなジレンマを解消してくれたのが、こんまり®流片づけだったのかもしれません。髙木さんの発言一つひとつに、『人生がときめく片づけの魔法』の所以を見た感覚がありました。

改めて、髙木さんが辿った片づけのプロセスを、読者の皆さんと振り返ります。

目次

こんまり®メソッドは、私に残された最後の手段だった

──どんなに片づけや収納に力を入れても、理想の暮らしは実現できなかったと聞きました。当時の状況を詳しく教えてもらえますか?

子どもが3人いるのと、家自体が狭いこともあって、モノがあふれていたんです。私は毎日のように片づけをしていました。

幸い、収納作業は好きだったので、つっぱり棒やS字フックを駆使して工夫していたんですけれど、やっぱり限界があるなと感じていて。

モチベーションを下げるわけにもいかず、図書館で2週間に1回、月に5冊は片づけ関係の本を借りるようにして、やる気を保つようにしていました。

──「こんまり®メソッド」の片づけを知ったのは、何がきっかけですか?

テレビ番組がきっかけです。近藤麻理恵さんが、どなたかの家を片づける様子が放送されていました。ただ、その内容にけっこうビックリしたんですよね。持ち主が「ときめかない」と判断したものをバサバサ捨てていくので、けっこうストレートな性格の方なのかなと思ったりして。

印象には残ったものの、その時は「これだ!」と思ったわけではなく、図書館で『人生がときめく片づけの魔法』を借りて読もうかな、くらいの感覚でした。

そこで図書館で貸出予約をしたのですが、1年半待ちで(苦笑)。すっかり忘れた頃に連絡がきました。

──ところが、実際に読み始めると、急にスイッチが入ったんですよね。

そうなんです。読み進める中で「こんまり®メソッドこそが、私に残された最後の手段だ。これで無理なら一生片づけられないぞ!」って、すごく思ったんですよね。

それまで断捨離や収納、捨てるための技術などをロジカルに学んできたので、ときめきで判断するというメンタル寄りのアプローチに、目から鱗が落ちる感覚がありました。

片づけをしていたはずが、自分の意識に大きな変化が

──こんまり®メソッドの最初のステップは「理想を描くこと」だと思います。髙木さんは片づけを始める前に、どんな理想を書き出したんですか?

理想は……描けませんでした。そもそも、理想なんて描いても苦しいだけだと思っていたので、1つめのステップでもう、どうしようかなと。

でも「探し物をしている自分が、気が狂うほどイヤ」とは思っていたんです。そんな自分を卒業できるのであれば、それは理想的だなと思いました。

──ステップ2では「衣類」を片づけます。取り組んでみて、いかがでしたか?

自分でもびっくりするほどの、大きな発見がありました。普段から「家族優先」という考え方をしていて自分のことは後回しだったのですが、それが収納場所にも表れていて。なんと、自分の収納場所がなかったんです。

──収納場所がない?

家族それぞれの収納場所のスキマに、自分の衣類が点在していました。先に家族の服を仕舞うようにしていたので、自分の服を片づけるスペースがなくなっていたんです。

家族はそれぞれ学校に通ったりと「社会的な生活」があるけれど、自分は専業主婦だったので、社会のスキマで生きている感覚をずっと持っていました。だけどそれが、収納場所にも表れているとは全然気づきませんでした。

──何か対策はしたのでしょうか?

ときめく衣類を残したのだから、収納場所もときめく場所にしようと決めました。タンスの引き出しの、一番取り出しやすいところを私のスペースにしようと。すると嬉しさというか、喜びがあふれてきたんですよね。「取り出しやすい!しかも全部ときめく服!」って。

代わりに、子どもたちの衣類は取り出しにくくなりましたが、それで不満が出たのかというと、そうではなく。関心そのものがなかったようで、収納場所が変わったことを全然気にも留めていない様子でした。

その時に思ったんですよね。全部、自分の価値観だけで動いていたんだなって。我慢しなくていいところで我慢して、勝手にイライラして、なんで家族は協力してくれないんだ!って勝手に怒ったりして……。自分が我慢していたことにも、この時に初めて気づきました。

──その後、書類や小物類の片づけにステップが移ります。ここが山場だったそうですが、具体的に何が大変でしたか?

子どもたちが学校から渡されるプリントってありますよね。こういう書類を、ときめきだけで判断するのは難しいと思ったんです。捨てたくても捨てられないというか。

小物類も、量があまりに多すぎて呆然としました。衣類と書類以外、全部が「小物」に分類されるので、これは果たしてやり切れるのだろうかと躊躇しました。

──どのように乗り切ったのでしょうか?

どちらもカテゴリ分けをして、小さなグループを作って片づけていきました。今日は化粧品をやろう、明日はキッチン用品をやろう、という具合です。付箋に書いたタスクをどんどん処理していくイメージで、とにかく細かく分けながら進めました。

書類に関しては、手元に届いてから捨てるまでの流れをスムーズにできるかがポイントだと気づいたので、そこは独自のノウハウを生み出して進めた感じです。

──実用性を優先するか、ときめきを優先するか、の葛藤にはどう対応しましたか?

そこはポイントがあって、実用性が優先の場合も、必ず1ヶ所はときめくところを見つけるようにしました。フライパンだったら「この深さがいいんだよね!」みたいな感じです。

そのため、どんなに実利があっても、ときめくところが1つも見つからないモノは卒業するようにしました。これが「ある」にフォーカスするための良い訓練になったと思っています。

自己啓発本に書かれているような「今あるものに意識を向けよ」という感覚が、生活の中に落とし込まれていく感覚がありました。

──そして最後のステップで、思い出品も無事に片づけ終えたわけですね。

その時点で、こんまり®メソッドの素晴らしさに気づいていたので、「すごい!楽しい!」という気持ちのまま一気に終わらせました。

今でもよく覚えているのですが、ダイニングテーブルに座って写真を整理していて、本当に最後の1枚をアルバムに入れ終わったときに、なんか目の前が突然、わあーって広がったんです。

説明が難しいのですが、気づいたらこの現実世界が変わっていて、あれほど欲しかった幸せな生活が、もうここに「ある」のだと思えたんです。

理想を描くことが苦しかった私が、今、幸せに

──片づけを終えた今、改めてどのような変化があったと感じますか?

今までの私は、お金はないし・家は狭いし・家族も片づけに協力的じゃない、という具合に「ない」にフォーカスしていました。家族のことも、子どもたちのダメなところばかりを見ていたんです。

今は逆に、「ここが可愛いな」「こういうところが面白いよね」という長所ばかりに目がいくようになって。視点が変わるだけで、こんなにも日常が違って見えるんだなと不思議な気持ちです。

片づけに関しても、全然悩まなくなりました。気持ちにも余裕が生まれて、DIYだったり、理想的な収納にもチャレンジできるようになりました。

収納コンテストに出してみたら入賞したこともあったので、良かったらその時に書いた記事を読んでみてください!

──最後に、片づけに興味がある読者の方へメッセージをお願いします。

「片づけなきゃ」という気持ちを背負い込んでしまっている人に、「もっとラクに軽く生きられるよ」とお伝えしたいなと思います。

私はマメじゃないし、理想の暮らしも全然できなかった。でも、こんまり®メソッドに挑戦したら、片づけが一気に終わったんです。

「理想なんて描いても苦しいだけ。だって叶わないんだから」

そう思っていた私だからこそ、皆さんにお伝えできることがあるんじゃないかなと思っています。

──本日は改めて、素敵なお話をありがとうございました!

取材・執筆・編集:株式会社ソレナ

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