こんまり®︎流で片づけをすると、捨てたり手放したりするモノの数は、半端な数ではありません。
あまりのゴミ袋の量に、唖然とする方も多いはず。
これだけモノを減らすと、最初は「大丈夫かな」と不安になる方もいるのですが、大丈夫。
こんまりさんは長らく片づけの仕事をしてきて、「こんまりさんの片づけレッスンで捨てたら、あとで困った」というクレームを受けたことは一度もないそうです。
それどころか、片づけたことでマインドが変わり、生きるのがグッとラクになったという感想が後をたたないのです。
この記事では、どうしてモノをたくさん手放しても困らないのか、そして片づけることで起こるマインドの変化について、近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法』より抜粋してご紹介します。
ときめかないモノを全部捨てても、本当に困らない
モノを減らしても大丈夫な理由の一つは非常に明確で、ときめかないモノを全部捨てても、本当に困らないから。
片づけを終えた方ほぼ全員が驚くのがこの点で、あまりに生活に支障がないので、今まで自分がいかにいらないモノに囲まれていたのかを痛感します。
もちろん実際は、モノを捨てた後に、「あ、あれ捨てちゃったよ‥」と後悔するようなことが全くないわけではありません。
それどころか、最低3回は起こると考えて間違いないとこんまりさんは言います。
それを聞いて不安になるかもしれませんが、大丈夫です。
それでもクレームがない理由は、「モノがなくても行動すればたいていのことは解決できる」ことを体感してしまうからなのです。
手放すことで手に入る、ストレス軽減効果と生きやすさとは
たとえば、捨ててしまった書類の内容が後から必要になった時。
片づけを終えていれば書類置き場は一か所になっていて、持っている書類自体が少ないはず。
家の中を探し回るまでもなく「持っていない」ことは明らかです。
この「探す必要がない」ことによるストレス軽減効果は計り知れません。
散らかった状態がストレスになる理由の一つは、あるのかないのかわからないのに探さなくてはならず、しかも探しても探しても出てこないことにあるのです。
持っていないことが明らかならば、すぐに頭を切り替えて、行動するしかありません。
知り合いに聞く、会社に問い合わせる、自分で調べる。
行動してみると、たいていのことは案外あっさり解決してしまうことに気づかされるのです。
こうした経験を繰り返すと、「とにかく行動すれば、自分にとって必要な情報は必要な時に得られる」ということが感覚としてわかるようになります。
この「モノがなくても、どうにかなるんだな」という感覚を一度わかってしまうと、生きることがグッとラクになるのです。
片づけは自分の判断力を磨き、自分の判断に責任を持つこと
もう一つ、クレームが起きない一番の理由は、片づけることで、判断の責任を人にゆだねなくなること。
つまり、トラブルが起きたときも、「あの人がこう言ったから‥」というふうに原因を外に求めなくなるのです。
すべては自分の判断で、大事なのは今自分がどう行動するか。
そう考えられるようにマインドが変化します。
なぜなら、片づけをすることは、自分の価値観で判断をしていく経験の連続だから。
持ちモノすべてに対して「ときめくかどうか」を自分に問い続け、捨てるかどうかの判断を積み重ねることによって、決断力が磨かれていきます。
「まだ使うかもしれないから‥」とモノを捨てずにため込むことは、決断力を養う機会を逃しているのです。
こんまり®︎メソッドでは、片づけコンサルタントが片づけの「代行」をしないのはこの理由によるものなのです。
残すも捨てるも、すべての最終判断は、あなた自身のもの。
そうでなければ、片づけをする意味がないのです。
あなたも片づけて、モノや人に頼らず、決断・行動できる自分になりませんか?
(参考文献:近藤麻理恵著『毎日がときめく片づけの魔法』)