こんまりがオフィスの片づけレッスンを始めたきっかけは、当時社会人2年目で、人材紹介サービスの営業として働いていたとき。
「忙しすぎて秘書を雇いたい」とくたびれた顔でいう営業先の社長のお話を聞いてみると、秘書に頼みたい仕事とは、資料の整理や文房具の管理、机の片づけなど‥。
「自分でやればいいじゃない」と思ってしまうようなことばかりだったのです。
でもそれは、社長のデスクを一目見て納得。
デスクのまわりはまるで書類の高層ビル群、資料や本や郵便物がうず高く積まれていたのです。
本来なら人材を紹介するはずのこんまりは、思わず「社長、デスクの片づけをしましょう!」と言ってしまったそうです。
こうして図らずも、オフィスの片づけレッスンがスタートしました。
しかし、当時はお客様すべてが片づいたデスクをキープできたわけではなく、リバウンドしてしまう方もいらっしゃったそうです。
では、その違いはどこにあるのでしょうか?
この記事では、片づいたデスクをキープできる人とリバウンドする人の違いについてお伝えします。
片づいたデスクをキープするために必要なことは?
こんまりは、オフィスの片づけレッスンをするうちに、片づいたデスクをキープできる人とリバウンドする人との違いに気づきました。
それは、「片づけ前のマインドセット」
つまり「なぜ片づけをするのか?」という目的意識を持つことだったのです。
仕事をしていると、情報は日々アップデートされ、書類もモノも増え続ける一方。
一度デスクを片づけてスッキリさせたとしても、片づいた状態をキープするためには、モノや収納の管理を自分で続けて行かなければいけません。
そのためには、片づけのモチベーションを自然に持ち続けるためのマインドセット、つまり明確な目的意識を持つことが重要です。
まずは片づけをする前に「自分はどうして片づけをしたいのだろう?」という目的に立ち戻って考えることが必要なのです。
「今よりいい仕事がしたい」
「ストレスなく1日を過ごしたい」
という答えも悪くはありませんが、もっと明確な「理想のワークスタイル」を具体的に考えていきましょう。
理想の働き方を具体的にイメージしよう
理想のワークスタイルを具体的にイメージするために、
「自分にとって、ときめく働き方はどんなものか?」
「仕事をする上で、大切にしたい価値観は何か?」と問いかけてみましょう。
その際の大切なポイントは、片づけが終わった後のあなたの毎日が映像として思い浮かべられるくらい、詳細に考えてみることです。
その際に必要なのは「環境」「行動」「感情」の3つの要素。
つまり、
・どんなワークスペースなのか(=環境)
・そこで何をするか(=行動)
・そのときにどんな気持ちなのか(=感情)
この三つの観点がセットになって初めて、理想の状態がよりリアルにくっきりとイメージできるようになるのです。
中でも大事なのが、「感情」までイメージしてみること。
頭で考えるだけでなく、実際に体の感覚までも使ってイメージすることで、理想の状態を経験しているような感覚を得ることができるからです。
すると「こんな毎日を送りたい」という気持ちが自然に湧いてきて、片づけのモチベーションがキープしやすくなっていくのです。
具体的なイメージの描き方がわからない、という方はこちらの記事をぜひ参考にしてくださいね。
リバウンドしないために!片づけの前に理想の暮らしを描くのが大切な理由