「片づけは祭りです。片づけを毎日してはいけません」
片づけはずっと続く、毎日のようにしなくてはいけないもの。
そう思っている方には、思わずポカンとしてしまう言葉なのではないでしょうか。
こんまりさんは言います。
「片づけは一回で終わります。正確に言えば、一回で終わらせるべきなのです。」
それはどういうことなのか、近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法 改訂版』より抜粋してお届けします。
片づけには2種類ある
片づけは永遠に続く日常で、ほぼ毎日しなくてはならないもの。
もしあなたがそう思っていたら、それは大いなる誤解だとこんまりさんは言います。
もう少し正確に説明しましょう。
片づけには2種類あります。
それは、「日常の片づけ」と「祭りの片づけ」。
「日常の片づけ」とは、単純に、「モノを使ったら、元の場所に戻す」こと。
人がモノを使って生活している以上、こればっかりは一生ついて回ります。
そういう意味では片づけはずっと続くのですが、これは、「祭りの片づけ」を終えてしまえば、とても簡単でシンプルなことなのです。
大切なのは、「祭りの片づけ」を一日も早く終わらせること。
そして、「祭りの片づけ」は一生に一度でいいのです。
モノが多すぎる現代社会で、多くの人が圧倒的に必要としているのが「祭りの片づけ」だとこんまりさんは言います。
毎日、終わらない片づけに追われている理由とは
多くの人は、「祭りの片づけ」をしないまま、増えすぎたモノに押しつぶされそうになりながら、来る日も来る日も「片づけ」に忙殺される生活を送っています。
片づけても、片づけても、片づかない。
そんな暮らしを10年、20年とダラダラ続けてしまっているのです。
なぜなら、「祭りの片づけ」を終わらせないかぎり、「日常の片づけ」は絶対できないといって過言ではないからです。
「祭りの片づけ」を一度終わらせれば、使ったモノを元に戻す「日常の片づけ」は、もはや片づけているという意識もなくできてしまうほど簡単。
片づいたきれいな部屋で、片づけや探し物に使っていた時間を自分の好きなことに使えるようになるのです。
「祭りの片づけ」は本当に1回で終わる?
「でも、日々モノは買うのだし、『祭りの片づけ』を終わらせても、いつの間にかまた元どおりになってしまうのでは?」
そんなふうに思われる方もいるかもしれません。
でも、「祭りの片づけ」を終わらせたあとは、それ以降の「使ったモノを定位置に戻す」「新しく増えたモノの定位置を決める」はまったく苦労せずに続けることができるのです。
「祭りの片づけ」を終える前には想像がつかないかもしれませんが、本当にそうなのです。
それは、一度完璧に片づいた状態を劇的に体験することで、「自分でもやればできるんだ!」と、自信とセルフイメージに劇的な変化が起きるから。
その後の行動や生き方そのものの変容を迫ってくるほどの、劇的な意識の変化が起きるのです。
どんなに片づけが苦手と思っている方でも、もちろんあなたもです。
片づけは、モノを扱う、物理的な作業。
モノを捨てたり、動かしたり、やること自体はとても単純な、誰だってできることです。
しかも片づけには、明確なゴールがあります。
あなたの持ちモノの定位置をすべて決めた瞬間が、片づけが終わる瞬間です。
そして仕事やスポーツと違って、そもそも人と比べる必要のないことなので、すべてが自分基準でいいのです。
想像してください。
片づけを終えた後のあなたは、どんな毎日を過ごしていますか?
(参考書籍:近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法 改訂版』)