「毎日料理をするのが楽しくなる」おうちのキッチンがそんなキッチンなら理想ですよね。
あなたにとって楽しく料理ができるキッチンはどんな空間ですか?
この質問には、多くの方が「使うものをサッと取り出せる」と答えるのですが、実はこれが大きな勘違いなのです。
この記事では、モノを取り出しやすいことを重視してキッチンを片づけるとどうなるのか、実例をふまえてご紹介します。
水と油でねずみ色のキッチン
旦那様と娘さん2人の4人家族でお住まいのHさんのご自宅に、こんまりこと近藤麻理恵が片づけレッスンにお伺いしたときのお話です。
「キッチンがごちゃごちゃして使いにくいんです。」と悩むHさんが案内してくれたのは、2畳ほどの広さのキッチン。
ご本人もとっても悩んでいたのですが、ひとことで言うとキッチン全体が「ねずみ色」をしていました。
シンクには朝食で使ったお皿やお箸がそのまま放置され、シンクは水滴が乾いた跡が塗り重ねられ、全体が白っぽくなっていました。
さらに調理台へと視線を移すと、ついさっきまでホームパーティでもしていたかのように、こんもりと食器がかさなった水切りカゴ。
「もう、この水切りカゴがお皿の定位置になってますね」と苦笑するしかない様子のHさん。
ガスコンロには常に置かれたままのフライパンに、その横にはさまざまなスパイス系の調味料がギッシリ。
コンロの正面を見れば、油はね防止用のついたてが「もう限界」といわんばかりに立っています。
毎日の食事をつくるのに精一杯とおっしゃるHさんは、使った調味料や食器をもどすのが面倒で、気がつけば生活感がぷんぷんするキッチンになってしまったそう。
「今は、キッチンに立つだけでもうんざりする」
Hさんがそうおっしゃるような状況でした。
楽しく料理ができるキッチンって?
生活感のあるキッチンが悪いというわけではありません。
何が何でもスッキリとしたキッチンにするべき!ということではなく、おうちのキッチンは、楽しく料理ができる空間であることが大切なのです。
それでは、あなたにとって、楽しく料理ができるキッチンとはどのような空間ですか?
一度じっくりと自分の理想のキッチンを思い描いてみましょう。
そう問いかけると、多くの方が「使いたいモノがサッと取り出せる」と答えるのですが、
実はこれが大きな間違いなのです。
大事なのは「取り出しやすさ」ではなく「掃除のしやすさ」
こんまりこと近藤麻理恵さんも、キッチンの片づけにおいて、究極の取り出しやすさを追求した時期があったそうです。
壁にフックを取り付けて調理用具をぶら下げたり、取り出しやすい位置を計算して調味料を並べたり。
でも結果は、置いたモノたちに油ははねるわ、水は飛ぶわ。
いつもうっすらと汚れていたキッチンに、ときめきを感じなかったそうです。
楽しく料理ができる、ときめくキッチンにするためには「掃除がしやすいこと」が何より大切だという結論にいたったそうです。
それでは、どうしたら掃除がしやすく、いつでもピカピカのキッチンでいられるのでしょうか?
次回はこんまりが飲食店で料理のプロを見て気がついた、いつでもキッチンがピカピカでいられるプロ秘訣をご紹介します!