「ときめくモノを、残す」
正しい方法で片づけを進めてみると、「ときめき」でモノを判断すること自体は、それほど難しいことではないと感じている方も多いと思います。
モノに触ったその瞬間に、「ときめく」か「ときめかない」かの答えは、自分の中で決まっていることがほとんどでしょう。
でも、「ときめかない」モノを「捨てる」という決断こそが本当に難しいのです。
この記事では、「ときめかないモノを捨てる」のが難しい原因と、その解決方法についてご紹介いたします。
モノを捨てられない2つの原因とは
「この食器、旅行先で買ってから使っていないけど、まだ使えるし、旅行の思い出も詰まっているから取っておこうかな」
「読みかけたままの本も、いつか時間が出来たら読むかもしれないし、捨てずにとっておこう」
モノを捨てられないとき、こんな風にさまざまな理由が捨てる決断を迷わせているのではないでしょうか。
しかし、突きつめていくと、モノを捨てられない原因は、実は2つしかありません。
それは、「過去に対する執着」と「未来に対する不安」、このどちらかなのです。
モノの持ち方は人生の選び方と同じ
もしも「ときめかない。でも捨てられない。」
そんな風に思ったときは、ちょっと立ち止まってみましょう。
「これは『過去に対する執着』で捨てられないのかな?もしくは『未来に対する不安なのかな?』」
と自分に聞いてみる時間をつくってみてください。
「私は『未来不安型』なんだな」、「意外と『過去執着型』かもしれない」、もしくは「両方多いタイプだなぁ…..。」などと自分のモノの持ち方が見えてくると思います。
何を持つのかは、まさにどう生きるのかと同じこと。
だからこそ、モノの持ち方の傾向が見えてくれば、人との付き合い方や、仕事選び、人生のすべての選び方も見えてくるのです。
あなたは、人生で大切なものを、どのように選んでいますか?
モノが捨てられない時は、自分にとって何が大切か見えていない
ときめかないモノを捨てられないと、どのような状態になるのでしょうか?
実際に、未来への不安が大きかったNさんの体験談を紹介します。
彼女の部屋には、途中で読むのをやめた本が本棚を埋めつくしていた時期がありました。
その時の彼女は、「この仕事がやりたい!」「こんなことで世の中に貢献したい」という純粋な気持ちではなく「将来が安泰だからこの仕事をやってみよう」と未来に対する不安から仕事を選んでいる状態でした。
将来の不安を打ち消すために、色んな本を買っては読み切れずに次の本を買い続けていたのです。
気が付けば、本棚はときめかない読みかけの本ばかりで埋め尽くされていたのでした。
モノが捨てられないときは、自分にとって何が必要か、何を求めているのかが見えていない状態です。
そのため、ますます不必要なモノを増やしてしまい、物理的にも精神的にも、どんどんいらないモノに埋もれていってしまうのです。
理想の未来に近づくために片づけは一日でも早く
今の自分にとって大切なモノを見極めるためには、新しく何かを買ったり、遠くに何かを探したりする必要はありません。
片づけをして、ときめくモノを選ぶことを繰り返すうちに、今の自分にとって大切なモノ・ことが見えてきます。
機械的に何も考えずに捨てるのではなく、一つ一つのモノを手にとって触りながら、丁寧に向き合ってみてください。
モノと一つ一つ向き合う中で、向き合いたくない過去の自分や、恥ずかしさや後悔を思い出すかもしれません。
それでも、ひとつずつ自分が選んできたモノと向き合って、出てきた感情を味わって初めて、モノと一緒に、過去に対する執着や未来への不安をも手放すことができるのではないでしょうか。
今持っているモノに対して、私たちが選べる道は3つあります。
「今向き合う」か、
「いつか向き合う」か、
「死ぬまで向き合わない」か。
どれを選ぶのも自由です。
でも、オススメしたいのは「今向き合う」こと。
今の自分にとって本当に大切なモノだけを残すことで、自分の価値観がクリアになっていき、その後の人生に迷いがなくなります。
迷いなく、自分の選択に自信をもち、情熱を注ぐことができれば、より早く自分の理想に近づけるのではないでしょうか。
一日も早く片づけを終わらせて、理想の暮らしを始めましょう!