あなたのワークスペースには、どんな本が置いてありますか?
いつか読みたいと思っている話題のベストセラーや、スキルアップのためにと買った会計の本、お客様にいただいた本に、会社で配られた業界誌‥。
あなたの本棚には、あなたの価値観や、求めているものが凝縮されているといっても過言ではありません。
その一方で、興味の「旬」を逃してしまった本や、「もったいないから」といった間違った理由でとっておかれる本があまりに多いのも事実です。
この記事では、本の片づけを通じて、ときめかなくなった本に埋もれてしまった、本当にやりたいこと、価値観を見つける方法をご紹介します。
「旬」を逃してしまった本をデスクに置いていませんか?
こんまりが、ある会社役員の方のワークスペースを片づけたときのお話です。
たくさんの本が並ぶ本棚をお持ちのお客様でしたが、そのほとんどが買ったまま2年以上経過している、いわゆる「積ん読本」だったそうです。
その数、なんと50冊以上。
「次の休暇中にできる限り読みます」と宣言したお客様。
ところが、「途中から読むのが義務のようになってしまって…。読むことにときめいてないと気づいてしまいました」と、休暇中は新しく買った本を中心に読み、ワークスペースには厳選した本を15冊だけ残すことにしたそうです。
本には、その人にとっての読み時、「旬」というものが存在しているのです。
その本にときめくか迷った時に役立つ、自分への質問
本の片づけは、本棚などに収納されている本を1冊残らず全て出し、1箇所に集めるステップから始めます。
「本棚に入れたまま背表紙を見て選べばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、
長い間本棚に入ったままの本は風景の一部になってしまい、ときめくかどうかの判断が難しくなってしまいます。
ぜひ、このステップを抜かさずにやってみてください。
1箇所に集めたら、1冊1冊本を手にとって、残すモノと手放すモノを選別します。
それでもときめくかどうかがピンとこない場合は、自分にこんな問いかけをするのもオススメです。
「この本を買ったのはいつ?」
「何回くらい読み返した?これからも読み返したいと思う?」
未読の本であれば、読まないままだった期間を振り返ることで、今の自分にとって本当に必要な本かどうか判断できます。
「この本の自分にとっての役割は?」
たとえば飾っておくだけで嬉しくなるならば、それはあなたにとってのときめき本。
でも一方で、買った瞬間、もらった瞬間に役割を終えた本もあるかもしれません。
「今、本屋でこの本を見かけたら、買いたいと思う?」
その本に対するあなたの興味の旬が過ぎていませんか?
大事なのは、本を捨てることではありません。
大事なのは、これらの質問を通して、その本との関係性についてしっかりと向き合うこと。
その本をとっておくことであなたがときめくかどうかを、1冊ずつ判断していきましょう。
本の片づけであなたが大切にしたい価値観を知る
本の片づけがもたらす自己発見の効果は絶大です。
こんまりのお客様のケンさんも、本の片づけを通じて本当に求めるものを再発見した一人でした。
片づけを始めた当初、彼の目標は「仕事場をスッキリさせて、もっと効率よく働くこと」。
しかし、本を片づけるうちに見つかったのは、「充実した人生を生きるには」「仕事に魂を込める方法」などをテーマにした、たくさんの自己啓発本。
本当はもっと仕事を楽しみながら、質の良い仕事をして心が充足する生き方を求めていたのだと認識して、仕事への情熱を取り戻したそうです。
片づけとは、あなたの価値観をあきらかにし、本当の自分を見つけるための壮大な探求の旅でもあるのです。
本を片づけたら、次は、オフィスの片づけの山場、書類を片づけていきましょう。